コンセプト
ガレージライフのひとつの理想的な形として提案する「ガレージコンセプト南阿蘇」は、年間を通じて純粋にモータリングを愉しむためのベースとなり、またきっかけとなるでしょう。
心地よい朝の空気を裂いて、ゆるやかに、空に続くかのような道を軽快な排気音を響かせて上っていくスポーツカー。大地の息吹を感じながら、爽快なドライブを堪能することができる阿蘇エリア。多くのモータリストが、その雄大で素晴らしい景観と、大地の恵みに魅せられ訪れる、いわばドライブ、ツーリングの『聖地』。 その大きさ、豊かさ、懐の深さは人間とクルマの幸福な関係を際立たせてくれます。
「ガレージコンセプト南阿蘇」を企画・運営するきっかけとなったツーリングラリー「チェント・ミリアかみつえ」は、20世紀を駆けた宝石のようなクルマをいきいきと走らせて、くじゅう阿蘇エリアの観光スポットを巡ることによって「真近で走る自動車博物館」と、多くの人やクルマの交流のステージを創出してきました。
お父さん、おじいさんの時代のクルマの素晴らしさ、自動車を操縦することの愉しさを、そしてそれらの貴重な時代の遺産を動態保存することの大切さを微力ながら伝えてきたと自負しています。
私どもが標榜する「自動車文化」への貢献とその継承は、一朝一夕で達成できるものではありません。多くの時間を必要としますしまた、時がはぐくむものであります。
ガレージライフのひとつの理想的な形として提案する「ガレージコンセプト南阿蘇」は、年間を通じて純粋にモータリングを愉しむためのベースとなり、またきっかけとなるでしょう。
特別な日に賑やかな雰囲気の中を駆け抜けるツーリングラリーとは対照的な、穏やかで静的なモータリングの魅力がここには溢れています。
20世紀中ごろの自動車にはそれぞれの強い個性があり、その背景にはそれぞれの国の時代性がありデザイナーの英知があり技術者の職人技があります。冷たい鉄でできた機械にどこか温もりを感じるとすれば、それはきっと目や手、耳からダイレクトに伝わってくる先人の情熱ではないでしょうか。
そのようなことや、ドライビングのこと、人生の事…。豊かなガレージライフの中で多くの事が伝承、継承されていくことを願います。世界的に見ても稀有な阿蘇の持つ魅力、素晴らしいドライブ環境は、それらを力強くあと押ししてくれると信じています。
そして、新しいモータリングのステージ・・・。阿蘇でのガレージライフから発信され伝わっていくスピリットが、九州の、また日本における自動車文化の浸透と形成に少しでも役立つことができれば、何よりの喜びです。
今後もさまざまな形で、いろいろな切り口と手法を講じて、総じて薄味になってしまった現代のクルマでは伝わりにくい、「自動車の持つ根源的な魅力」を伝えるステージを創出し、自動車文化先進国の模倣ではない、我が国独自の自動車文化が認知され、形成されていくよう願いまた注力して参ります。